雨の山行

金曜日1日休みをいただいて、南アルプスの深南部 池口岳と鶏冠山北峰へいつもの3人で行ってきました。
池口岳への登りで昨年行った信濃俣・光岳・茶臼岳のコースを左手に望んだ時、山へ行き始めた2005年当時、それまで関わり合いのなかった3人が、その後の定メンバーになろうとは知る由もなかったのに、二人のおかげでいろんな尾根を歩くことができた縁の不思議や「面白いかもしれない」と感じたことに身を置くことで拓く世界の広がりを思いながら歩いてきました。

さて、当初2泊3日だった今回の計画は、雨と視界不良により1泊2日に変更となったのですが、
1日目、快調に歩みを進め、テント設営場まで後は下るのみというところで道を誤り別方向へ下降したため、笹に覆われた斜面を約1時間トラバースする羽目に。
笹の斜面は滑りやすく集中が必要で、霧がかった曇り空の下で来た道と目の前の広い笹の斜面の山容の違いに心細くなっていたのでしょうか、
「あとどのくらいで本ルートに戻れるんだろう」とか「もしここで滑り落ちたらこの荷物を背負って登り上がる気力があるのだろうか」とか「もし今時点で疲れていて先に進めなくなったらその時は遭難するのだろうか」という種の不安が頭を過ぎり始めます。
そんな不安は「そう遠くにはいないのだから歩みを進めていればすぐに戻ることができる」「2人は大丈夫だと思っているのだから大丈夫だろう」そう考えて打ち消しましたが、今回の経験の途中では、日々の生活のなかで先行きに同じような不安を抱えている人がいることを思ったりもしました。

追伸:雨の山行は久しぶりでしたが、雨には雨の良さがあるというのも一理、でもやっぱり晴天の山歩きを希望します!


(S区在住)